未完成の日々

-まだ知らないことばかり-

映画『ナミヤ雑貨店の奇蹟』感想 ※ややネタバレあり

お疲れ様です!

 

ナミヤ雑貨店の奇蹟を観てきました。

感想は一言でいうと、

 

帰りにパンフも原作も買って帰りました。

 

これに尽きるでしょう。とても良かったです。

ということで、原作を読んでいない私の感想を書いてみます。

 

 

 

 

あらすじ

かつて店主が悩み相談をしていたナミヤ雑貨店。

原愛は廃業して空き家ですがそこへ悪事を働いた主人公の敦也が幼馴染の翔太、幸平とともに逃げ込んできます。

そして空き家のはずの店のシャッターの郵便口から投函される悩み相談の手紙。

32年前の日付で書かれたその手紙に戸惑いながらも返事を書いていくうちに、ナミヤ雑貨店の秘密が段々と明らかに……。

1980年と2012年が郵便受と牛乳箱で繋がっていきます。 

 

魚屋ミュージシャン

一人目の相談者の魚屋ミュージシャン。相談者の中では彼のエピソードが私は一番グッときました。

敦也に甘ちゃんだと現実的で冷たい返事を貰っても食い下がって、ハーモニカで自分で作った曲を聞かせに来るシーンがとても好きです。

シャッターを挟んだ外と中。過去と未来。姿は見えずに音楽とシャッターに挿しこまれた手紙だけが共有されて繋がっているのがなんだかロマンチックですね。

 

一度挫折しかけてそれでもまた頑張ろうって活動していき、養護施設で出会った女の子セリにオリジナルの曲を気に入ってもらえた時はやっと報われるのかなと思ったので火事の犠牲になってしまったのは本当に残念でした。

後に彼の作った曲にセリが歌詞をつけ、歌手として歌うことでこの曲は広く知られていき、彼の生きた証となりました。でもやっぱり本人にもそのことを知ってほしかったですね。

それと私林遣都さんが好きかもしれないと気づきました(笑)

あの声というかしゃべり方?が好きです。

 

雑貨店店主・浪矢さん

雑貨店店主の浪矢さんはちょっとした悩みから重い相談まで様々な相談に答えてきました。気のいい感じのおじさんで実際とてもいい人なんでしょうね。

ある時届いた手紙には不倫をして子供ができてしまった女性からの、子供を産むべきかどうかという相談が書かれていました。

悩んだ末に返事を書きましたが、後に新聞でその相談者と思しき女性が生まれたばかりの子供と無理心中をはかり、娘は奇跡的に助かったものの女性は死亡したというニュースを目にしてしまいます。

ここは辛くて泣きました。自分の答えがこの結果を招いてしまったかもしれない、もしかしたら他の相談者達も自分のアドバイスを実行したことで不幸になったかもしれない…。

いつも相談者のことを真剣に考えて返事を書いていた浪矢さんがそんな風に思ってしまうのがとても悲しかったです。

 

その新聞を見てショックを受けた時、末期のすい臓がんを患っていた浪矢さんは最近見る夢のことを息子に話します。

ずっと先の未来で、今まで自分がアドバイスをした相談者からその後どうなったかの報告の手紙が雑貨店の郵便受から次々と投函される夢…。

きっとそれは現実だと思った浪矢さんは、自分の33回忌の時にナミヤ雑貨店の相談窓口が一夜限り復活するということ、そこで以前回答を受け取った方々に、その後人生がどう変わったかの報告の手紙を入れてほしいということを何らかの形で世の中の人に告知してほしいということを息子に頼みます。

夢の通りになることを期待して、雑貨店で待つ浪矢さん。やがてシャッターの郵便口からは続々と未来からの手紙が投函されてきました。

 

今まで回答をした人たちからの手紙はどれもお礼ばかりでした。

浪矢さんが最後に相談者達が幸せになったことを知ることができて本当に良かったです。

 

主人公・敦也

 主人公の中でも一番冷めていて、相談者達への反応も冷たかった敦也。

敦也達が空き家の雑貨店に忍び込み過去からの手紙へ返事を書いていた丁度その日が浪矢さんの33回忌で、相談窓口が一夜限り復活しているのだと確信した敦也はその証明のため雑貨店の外から適当な白紙の紙を郵便口へ投函しました。

そしてその手紙は予想通り、空き家の店の中ではなく、32年前の雑貨店で未来からの手紙を待つ浪矢さんの元へ届きます。

敦也のこの白紙の手紙はきっと過去との繋がりを確認するために入れただけであって他意はなかったと思います。

それでも、白紙の手紙を受け取った浪矢さんはその意図を考えて、最後の回答を書くことにしました。

2012年、敦也が牛乳箱の中に見つけたその手紙には、とても優しい言葉で白紙の手紙の差出人へのエールが書かれていました。

人を信じることができずに孤独だった敦也の胸を打つその手紙に、敦也はある決心をして走り出します。

 

ここは浪矢さん役の西田敏行さんの手紙の朗読が優しい声で、その前にあった浪矢さんのシーンのこともあってぼろぼろに泣いてしまいました。

パンフレットにはこの浪矢さんからの回答と、さらにそれに対する敦也の返事が便箋の形で綴じられていて、それを読んでても喉の奥がグッとなって涙が出そうになります。

浪矢さんの手紙は本当に温かい手紙でした。

 

 

そんなわけで、涙と温かさがあり優しい余韻に浸れるとてもいい映画だったと思います!

原作も買いましたので近いうちに読もうと思います。

 

それではまた~